終末期ケア専門士の合格と父の終末期

家族って何?

10月の末に終末期ケア専門士の試験を受けました

発表はその約2週間後とされ… 

その結果よりも前に

父が入所している施設から連絡がありました 

「誤嚥性肺炎が疑われます」と 

 

父は脳機能障害もありますし

嚥下機能が著しく低下していました

誤嚥性肺炎のリスクは徐々に高まっている

それは分かっていましたが

その時が来たのです 

 

体力もかなり落ちていますから

ある程度覚悟を持って駆けつけました 

 

抗生剤が上手く効いて

熱は下がりひとまず落ち着いたのですが…

肺炎になる前すでに

食事を摂る事も限界に近づいていて

すぐにむせてしまう状態でした

父もそれが辛くて段々と食べなくなっていたのです 

 

肺炎で食止めとなり、さらに嚥下機能も低下

これをきっかけに経口での食事を再開する事は困難となりました

 

 

肺炎が落ち着くタイミングで

終末期ケア専門士の試験の結果が届きました 

 

結果は 「合格」 

 

もちろん頑張って勉強しましたし

仕事と介護を抱えながら

やや難しいと言われる試験に合格した事は

喜ばしい事でした

応援してくれた人達にまず報告しました 

 

ただ、手放しで喜べる状況とは

言えませんでした

ある意味 

 

この合格は私にとって覚悟になる

そう思いました 

 

終末期ケア専門士の合格通知が届いてまもなく

父の施設に呼ばれて

終末期ケアに移行するため

同意書を書くことになりました 

 

そこには

資格試験の勉強で見た文言が並んでいました

何を意味するかも分からない母を横目に

複雑な心境でサインをしました 

 

残された時間で一体何が出来るだろう 

 

何より話をすることが好きな父

父は自慢話か説教になってしまうから

周囲には迷惑をずっとかけてきた

ただ、叶うなら大好きな母と話をさせてあげたい 

 

認知症の母は1人では面会に行けない

母を出来るだけ連れて行き

話すチャンスを作ること 

 

それが私に出来る事 

 

しかし、もう言葉を出すことは難しい

しばらく声も出せなかったけど

昨日、絞り出すように父は

「あ…」

と言ったのです

久しぶりに聞いた父の声 

 

私は父に

お父さん、すごいじゃない! 声を聞かせてくれてありがとう😊

そう言いました 

  

その後はもう声は出せませんでした

父は何を伝えたいのか

ひょっとして母に

「ありがとう」て言いたいのかな 

そんな気がして

 

私に何かの力があるなら

最後まで言わせてあげたいと心から思いました

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